「うちの会社の社長秘書をしてる、

太田さんって知ってますか?」


「ああ、何度か話したことあるから知ってる。

でも、その人がなんだって言うんだ?」


「言いにくいんですけど…太田さん、

小春さんと雅也さんが付き合ってるって

知らなかったから、雅也さんが

前、私の事が好きだったってこと、

言っちゃったみたいなんです」


オレは言葉を失った。

・・・

そのことは、絶対に小春には

知られたくなかった。

小春が傷ついてしまうと思ったから。