こうして、雅也の傍に来て、

雅也の秘書になれたこと。

・・・

憧れから、恋に変わるのに、

時間はかからなかった。


「社長、お茶をお持ちしました」

「ありがとう、そこに置いておいて」


邪魔にならないところに

置いたつもりだったのに・・・

バシャッと、お茶がこぼれた。


「す、すみません」

書類は無事そうだったけど、

スーツにこぼれたようだった。


慌ててハンカチでスーツを拭いた。

・・・どうしよう。

焦る私の手を雅也が握った。