「あ、野ウサギ!」



 ルナのはしゃいだ声に、ゲルブは溜息を吐く。


「それ以上増やしてどうすんだよ。買った食料どうすんの」


 ゲルブの言葉に、ルナは麻袋を下ろす。そして、中に入っている肉や果物を出した。



「今から食べようよ。どうせ、朝食まだなんだし」



 頷くと同時にホッとする。

 ルナは、今まで通りだ。

 普通に接してくれる。

「これ食ったら、さっさと行くぞ」

「うん」