とりあえず、文句。 「もう穴じゃないよ」ゲルブは後ろを向いた。「あ、気をつけて。ここ、足場が狭いから」 後ろには、漆黒の闇があった。 「一ついいか。暗くてあまりよくわからないが、ここは谷か?」 暗闇の向こうに、岩壁が見える。 「うん」ルナは言って、岩壁の上を指差した。「あの灯りは小人(ドワーフ)の村の筈」 ルナが、こっちを向いた。 「あそこに辿りつけば…」 「辿りつけば?辿りつければ、じゃなくて?」 ここから先に、向こうへ行く道は見えない。