二本の木の間が時折揺らめく。

 多分、ここが…入口なんだろう。


「よし、行こう」


 ゲルブが言うと同時にルナがそこへ飛び込み、瞬時にゲルブもルナを追った。




 色もなければ、でも何もない、眩しい空間。

 ゲルブはそこにいた。

 辺りを見回し、ハッとした。

 すぐ前にいる筈の、ルナがいない。

 代わりに、ルナのメノウの腕輪のペンダントが浮いている。ゲルブがソレを掴んだ直後。

 まるで、それをまっていたかのように、辺りが暗くなった。