RUNA戦記Ⅲ~水晶宮に眠る竜~





 何だか、ゲルブが変だ。

 あのあと、何かあったのかな?

 ルナは、自分の唇に無意識のうちに触れていた。

 着替えるために入った小部屋で服を脱ぐ。

 にしても、なぜこんなに傷が多いのかな、私の体。

 ワニに噛まれた腹。肉が引きつっているのを見ると、もう治らないのだろう。


 そして、胸の間と背中の全く同じ位置にある、引きつった痕。これは、イヴァンと出会ってすぐの夜にケガしたものだ。しかし、この後は、本来なら存在しない筈だった—。


              ※


「いつまで逃げるつもりだ?」

 色黒で、長い金髪の青年がしたからルナを見上げて言った。

 彼は、大鎌を持っている。

「俺の庭で逃げ切れた者などいない」