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恭平ごめん。
トイレの場所どこだか分かる?
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その文字をみた恭平はぱっと体の向
きを変えた。
「もう、トイレ行きたかったんなら早
く行ってよねー!」
そういいながら扉に向かった。
ふぅ…助かった。我ながらなかなか
いい嘘だったと思う。
ほっと一安心した私も恭平のあとに
着いていこう足を進めたが、大切な
事に気がついた。
やっば……バックの存在忘れてた。
そう、私がなんでここに戻ってきた
かと言うのはバックをこの部屋に置
いてきたから。
なのにその戻ってきた意味を忘れて
たとは……。
