その事を思い出すだけで吐き気がする。
私は私の手を掴んでいる男を見た。
案の定男はニタニタと気色悪い顔を
して私を見ていた。
…気持ち悪い。
そう思った私は、男の腹を思い切り蹴った。
男は私の蹴りを喰らって壁にぶつかった。
「っ……この野…郎」
そう言うと男は動かなくなった。
ったく、気持ち悪ぃ。
私はバックからウェットテッシュを取り出した。
そして掴まれた手をウェットテッシュで拭き終わると歩き出した。
今日もまたいつも通りの夜…
この時まではそう思っていた。
運命ってなんなのかな……
私は初めてその言葉の意味を知る事になる。