pi pi pi … pi pi pi …

決して心地よいとは言えない
電子音で目覚める。
いつもと変わらぬ一日のはじまり。

しかし今日はひとつひとつが
私の目に新鮮に映った。

クローゼットから制服を取り出す。
まだビニールがかかり
袖をとおすと少し大きな制服。
それは今日からはじまる
新たなスタートを意味した。

家の外では私と同じように
新品の制服に包まれた人たちが
それぞれの場所へと向かう。

私もその流れにのるように
家を飛び出した。