冬の向日葵

しばらくして先程の店員が戻ってくる。
手には綺麗に包まれた向日葵の花束。
季節感は全くないが、その黄色い花束は
特別な輝きを放っていた。

花束を受け取った女は
会計を済ませるとある場所へと
まっすぐ足をすすめた。

着いた場所は街から少し
はずれたところにある高台。
ここには、さっきまで溢れていた
イルミネーションの光も
お馴染みのクリスマスソングも
届いてはいなかった。