次の日、あたしはなにかする気にもなれず、どこにも行かずにパジャマのまんまベッドの中にいた。
受信:内田
今からいつも集まる学校下の公園に来い♪
えー面倒だなあ。でも心配して相談にのってくれるのかも…。
化粧しないで髪もそのまんまで部屋着に着替えてバスで公園に向かった。
11月だというのに寒い。
11月…そういえば類と付き合い始めたのは去年の今頃だったかな…。
「まだ来てないのかな?電話してみよう」
「もしもーし」
「内田?どこ?着いたんだけど」
「とりあえずベンチに座ってろ」
それだけ言うと一方的に切られた。
しばらくすると目の前に内田…じゃない、…類が現れた。
「なん…で?内田は?」
「内田は来ない。俺が内田に頼んだ」
「嘘…」
類が近づいてきて
ギュッ…
抱きつかれた。強く、強く…。
「…類」
あたしは涙が溢れて止まらなかった。
「ごめんな、辛い思いさせて」
あたしの涙が落ち着いてから、類はゆっくり話し始めた。
次々とでてくる話にあたしは唖然とした。
類はあの時、本当は別れたくなかった。でも、綾乃に別れないと優奈を苦しめると脅されて仕方なく別れた。
綾乃は多分、類のことが好きだったんだと思う。
でも、半年経っても忘れきれなくて他の人と付き合ったけど結局優奈をまだ好きで彼女と別れたらしい。
「俺はやっぱり、優奈が好きだ」
「…あたしも」
「…俺と付き合ってください」
2回目の告白、もちろんおっけーだよ。
「優奈のダル着姿、久々見た(笑)」
「類にこんな近くで逢えるならもっとお洒落してきたのに(泣)」
この日、あたし達は日が暮れるまでいっぱい話した。
やっぱりあなた以外、好きにはなれません。
