「おはよう♪」

 いつものようにみんなに声をかけながら教室に入ると友達の茉弥が走ってきた。
茉弥は高校に入ってすぐに仲良くなった友達の1人。

「優奈~今日放課後暇?」
「うん、暇だよ☆」
「今日、慶から放課後みんなで集まろうって誘われたんだよね♪優奈も来れるか聞いてって言われてて。おっけーい、優奈も来れるならよかった!」

"慶"とは高校に入ってすぐに仲良くなった友達の1人。

「みんな来るの?」
「まだ分かんない!ちょっと慶のとこ行ってくる☆」
そう行って茉弥は慶のクラスへと行ってしまった。

 あたしは自分の席に向かった。

「優奈おはよ!」

席に着くと親友の華怜が待っていた。

「また喧嘩した~(泣)」
「喧嘩多すぎるねっ。仲直りしたの?」

毎日、華怜の彼氏の愚痴やのろけを聞いて1日が始まる。


ー放課後ー

あたし達は坂の下の公園へ向かった。
公園に着くと、慶ともう1人、知らない男がいた。

「類久しぶり~!」

茉弥は走ってその男の所へ駆け寄った。

「あ、そっか、優奈初めてか」

慶は紹介し始めた。

「こいつ、類。俺と同じクラスの奴」
「こんにちは~☆」
「こんにちは…」

チャラそう…。

「優奈ちゃんだよね?類って呼んで♪」

ますますチャラい。


「さ、俺ん家行くか」

学校から慶の家まで原付で10分くらい。
「茉弥、慶の乗りたい」
「じゃあ、優奈ちゃんは俺の後ろな♪」

恥ずかしがる様子もなく、慣れた口調で言う類。


ー10分後ー

「お邪魔しまーす☆」

慶の家に着くと、みんないつものように2階の慶の部屋に行く。

「慶、早く酒持ってこいよ~♪」

その日は途中から類と慶と同じ部活で、あたしと茉弥はクラスが一緒で凄く仲いい内田と5人で騒ぎながら夕方まで過ごした。類とも血液型が一緒だとか共通点が多くて打ち解け、仲良くなった。