数分前、ゲームセンターのトイレから出てきた青年が、すれ違った強面でガタイのいい男と肩がぶつかった。

青年はとっさに振り向いて

「あっ、すいません…。」
と謝ったが、男は鋭い目付きで睨み付け、いきなり襟首を掴んだ。

「俺は…今猛烈に機嫌が悪いんだよ！」

そう言っていきなり顔面を拳で殴った。

訳が分からない上に頬に激痛が走る。

ふらつく青年に、男はもう一発、もう一発と続けざまに拳を飛ばした。

あっという間に周りには野次馬が集まって来た。

周りから注目を浴びていることが快感で、男は益々激しく殴る。


さすがに何人かの野次馬が止めに入ったが、

男は野次馬にまで殴りかかり、そのうち誰も止めに入らなくなった。