「あっ、ちょっと待って。

そこのおんなのこ!」

「?なにー?」

「俺のこと、なんで
"ゆっきー"って呼んでるの?」


あ、そっか。
ゆっきーってあだ名は
高3の美玲がつけたもの。

まだ、知らないよね。



「ふふ、なーいしょっ。

未来までのおたのしみ♪」

「…?
どういうこと…」

「ばいばいゆっきー!」



素敵な一日。

手をつなぎながら
いつもの帰り道をたどる。

悲しい笑顔は
もうどこにもない。