家に帰っても
「おかえり」の声はない。
大好きな母ちゃんの姿がない
からっぽの我が家。
たまにしか家にいない父ちゃん。

父さんのキャッチボールも
母さんの優しいハグも


あいつは
なにも知らないんだ。
俺の半分も
優しさに触れられてないんだ。



ごめん、ごめん、ごめん。


愛する人と離れ離れにしてしまった。
父さん、母さん、ごめん。

ぬくもりを奪ってしまった。
太陽、ごめん。

自分のことしか考えていなかった。

俺は
最低だ。


「あああああぁ……」


高校生にもなって
いい歳して
葬式で泣きじゃくった。