遥「さて。邪魔がいなくなったところで…」



無意味にジリジリと近付く変態野郎。
それに比例して
アタシは壁へ壁へと追いやられる。



妃「来るな!」


遥「何もしないって」



嘘だ!!!
『獲物だイヒヒ…』って下心満点な顔してるぞ!
言葉と表情が違うから!!!



妃「!?」



気付いたら
もうすでに真後ろは壁。
これ以上進めなくなってしまった…


こうなったら窓から飛び降りるか。
ここは1階だし
怪我するようなアホでもない。

それに
ここで捕まったら何されるかわかったもんじゃない。

そうなる前に
とっとと逃げよ。



妃「バーカ」




子供みたいに暴言を吐き
同時に窓の燦に飛び乗った。



…だけど
忘れてたんだ。



妃「ッッ!?」



足首に感じた激しい痛み。

そこに気を取られ
燦に乗っかったままだった体は
前屈みにバランスを崩した。



ヤバイ…落ちるッ