・・・彼を見ると、


何か言いたそうにしているけど



口を開こうとはしない。



私はそんな彼に見覚えを感じた。





「・・・もしかして、

    喋れないの・・・??」




悲しそうな目をした、彼を見て


確信してしまった。




彼は、口が利けない。




彼の姿は口が利けなかった
おじいちゃんと重なった。


おじいちゃんも、
私が生まれてからちょっとして


病気で口が利けなくなった。


だから、違和感にすぐ気付けた・・・





でも、それは・・・





私にとってショックが大きすぎた。