「知夏ちゃん、琉依抱えてなにしてんの?!」

パパさんは車から降りて琉依を抱えてくれた


『病院に…』
「送ってくわ」
『ありがとうございますっ』


「ゴホッ……ゴホッ……」


車の中は
煙草臭かった


…パパさん煙草吸わへんのに…




琉依は咳込んでいた


『大丈夫…?!』


琉依の口にハンカチを当てた

喉が湿って
大分楽になるはず



「…スゥ………スゥ………」


しばらくすると

車内に寝息が響いた



琉依…
眠れたんだ



知夏のひざの上で
ずっと目をつむっていた琉依は

いつの間にか眠っていた