小指に繋がる一本の糸











「なんで…泣くん?」


侑也が言った



『疲れた…』



ゴホッ……ゴホッ……




『ゴホッ……ゴホッ…
もぅいい…みんな…わかんない……全部…めちゃくちゃ…
ゴホッ…ゴホッ……』



「知夏っ
大丈夫かっ??」

必死で知夏を支える琉依





『知夏…』


唯…夏稀…

ゴホッ……ゴホッ……




『てゆーか…なに…そのかっこ』


知夏が着てたのは病院の患者服?…


…ゴホッ…ゴホッ…


夏稀…そこつっこむな…

『今さら何?
泣いたって許さんから
知夏がしたことは人殺しやから』



「ちょっと待てよ
別れようってゆったんは侑也やろ」


『…けど
知夏は侑也の気持ち見てみぬふりして逃げたやん』




「いまさら逃げたとか…
お前らどっちの味方やねん」