「なつ!ひゅーが君!あれ乗ろう!」

沢本はなつと日向の腕を掴んだ。

一応今だけは俺のなつなんだけどなぁ。

「沢本、俺のなつなんだけど」

「あー!ごっめーん!」

沢本は笑いながらなつを俺の前に連れてきた。

つか、なつ顔赤すぎ。

「じゃあ私は私のひゅーが君と腕組もっかな」

沢本は日向の腕をとった。

その瞬間なつの顔が歪む。

「そんな顰めっ面すんなって」

「え?あはは、ごめん」

なつは笑いながら言った。

てか(今だけ)俺のなつ宣言した時から、

日向の視線が鋭いのは言うまでもない。

やきもちかぁ。

何かかわいいな。

追い討ちかけてみようか。

「じゃあなつ、日向達もいちゃいちゃしてることだし」

そして俺は日向を見て言う。

「俺らもいちゃいちゃするか」

「なっ!」

勿論、なっ!と言ったのは日向だ。

くふっ、おもしれぇ。

「日向どうした?」

俺は笑いながら言った。

「ちっ」

舌打ちは勿論日向のものだ。

「柊斗、てめぇ…」

日向は俺にだけ聞こえるような声で言った。

駄目だ、笑いがっ

「くっ、はっあははははっ!」

「どうしたの?」

心配そうになつは見る。

「嫌ぁ、だってさぁ」