「元気でしたか?」

突然の再開に私は唖然とした。

高校になって会えるなんて思ってもみなかった。

「誰…?」

「えっ?!哀緋ちゃん?!忘れちゃ────」

「無理もないですよ。俺です、上条日向です」

「だって…メガネないじゃないわよっ!」

珍しく哀緋ちゃんは叫ぶ。

余程驚いたんだなぁー。

あ、本当にメガネがない?!

会えたことが嬉しくて気がつかなかった。

「コンタクトにしました」

「ひゅーがくーん!」

「夕日?!」

え…誰…?

「来ちゃった」

突然現れた少女は目から☆を出すような笑顔で上条君に抱きついた。

「ちょ、夕日っ!」

「あ、もしかして喜瀬夏輝ちゃん?!あははっ、ひゅーが君が中学の頃お世話になりましたぁ」

「夕日、やめろって」

敬語じゃないし呼び捨て…

私は最悪の事態が脳裏に浮かんだ。

「あ、そうだ!あのね良いこと教えてあげる!」

予想はできた。

でも、

「私とひゅーが君付き合ってるんだっ!」

改めていわれるとショックが積もる。

────ドサッ

思わず私は鞄を地面に落としてしまう。

予想はしてたけど正直キツイ…

「夏輝、行くわよ…」

哀緋ちゃんは様子を察してくれて私を庇うように教室に行った。