芹沢…登稀、先輩──────── 不思議な淡い雰囲気を漂わしている、私のカメラに入った人。 「あんたは誰?」 真っ直ぐに聞かれて、一瞬ドキリとした。 さっきから胸のあたりが、もわもわぐるぐるしてもどかしい。 「えっ…と」