それから、私の手に持っているカメラをちろりと見て、 「じゃあさ、なんで撮ったんだ?」 と私に問いてきた。 「え、」 「俺を」 私を見つめる、目の前にいる“せりざわ”。 やっぱり、私が撮ったこと、分かっていたんだ。