私は中3のとき、思春期に負けた。 そして今も、今度は好奇心に負けた自分がいた。 「…ちょっと覗いてみるだけ」 私は、首に掛かったままのカメラをぶらぶらと小さく揺らしながら、正面にある開いているドアに足を踏み入れた。