生き続ける-消えない思い出-


大きなため息を吐きながら、お腹あたりに持っているカメラを俯いて見つめる。


「やっぱり蒼がいないとはかどらない…」



その時、うつむいている私の瞳の隅で、何かが動いた。

ぱっと顔を上げてみると、鳩だった。


「はと………」


私はまたも大きなため息を吐く。

今日は何回ため息を吐かなくちゃならないんだろう。
余計憂うつになるだけなのに。