- 蒼side -


「水野いるかーっ!?」

俺は、ちょうど活動も終わり片付けをしているバスケ部を前にして、そう叫んだ。


広い体育館を、入口からぐるりと見渡す。

その中で俺の目に入ってきたのは、2階の白い柵越しから小さく顔を出している、水野だった。



…あそこか


ゆっくりと、右手にある二階へと続く階段を上る。