さっきの先輩のバスケに感動したり、急に胸が締め付けられたり… そんなあやふやな自分の気持ちにもやもやしながら、私は登稀先輩の前から立ち去ろうとした。 そんな時─────────── 「水野いるかーっ!?」 1階の、入り口のほうから大きな声。 傍にいた先輩と顔を見合わせてから、柵から顔を出して下を見下ろした。 そこに居たのは ……蒼だ