生き続ける-消えない思い出-



─────私の指が、一眼レフのボタンをそっと押した。


カシャリという私の好きな音が、私と登稀先輩の小さな世界に響いた。



その数秒後


シュパッ




「う…わあ……」



まだレンズを覗いたままの私の目と耳に、ボールがゴールに入った瞬間と音が入ってきた。

そして、リングの下をころころと転がっていく球体を見ながら、一人感動する。




─────っすごい…

やっぱり、登稀先輩がゴールをする時って、とてもかっこいい。

登稀先輩がバスケをしてる瞬間って、すごく綺麗。


それは、言葉に言い表せないほどに。