少しの間の後、 先程までずっと黙っていた部長が、静かに口を開いた。 「水野梓と、芹沢登稀…」 今一番気にとめている2人の名前を聞いて、ハッとする。 「遂に会っちまったって訳か」 部長は真っ直ぐな目で、落ちかけの赤い夕日を窓越しに見つめながら呟いた。