「うん、でも大丈夫だよ」


笑って、あたしを抱きしめてくれる。


何が、何が大丈夫なの?


「ハル‥‥っ!」


ハルのエプロンを掴んで、キュッと唇をかみしめた。


「ちゃんと、ナオさんは帰って来るよ。マナちゃんのところに。だから、今日も学校に行こう?」


「‥‥うん‥‥」


ハルが大きな手であたしの頭を撫でてくれる。


傍にナオがいなくて不安だったとき、いつもあたしを励ましてくれたハル。


カバンをあたしに手渡して、ハルも靴を履く。


「じゃあ行こっか」