「クソッ!」


片手で、飲んでいたビールの缶をぐしゃりと潰した。


いいところだったのに‥‥あの野郎帰りやがって


「不機嫌だねぇ―」


レオが自分の分のビールを冷蔵庫から取り出して、フタを開ける。


プシュっという軽快な音と共に、グビリとレオの喉を通って行く。


「プッハー!で、結局のところなんだったんだろうね?」


あいつが帰った後、俺達は仕事を終わらせ白鬼の溜り場となっている倉庫に来ていた。


ここは、俺達が認めた奴しか入れない部屋でレオとケイタ、俺が主に使っている。


ケイタは、相変わらずソファで寝ている。


「知るかよ‥‥あと少しだったってのに」


怒りというより悔しさを露わにする俺に、レオは冷えた水をコップに入れてくれた。