――――――バキッ 後ろからものすごい風が来た。 カナタの回し蹴りが後ろの男の頭に直撃したようで男は横に吹っ飛んで行った。 あたしは、バランスを崩し後ろに倒れそうになる。 「マナちゃん‥‥っ!?」 ハルの焦った声が聞こえる。 「!!」 ‥‥痛くない‥‥? 恐る恐る目を開けると、自分の両足が映った。 膝の裏にある感触と背中にある感触。 あたしは、カナタにお姫様抱っこされていた。 「‥‥!!」