巻き上がる砂埃で目の前は何も見えない。 ハル‥‥どこにいんの? もちろんハルの姿も見えない。 ギャアギャアとやかましいし その砂埃の中から一人の男が飛んできた。 たぶん、ハルが飛ばしたんだろう。 あたしを見てニヤリと笑った。 嫌な予感がした。 あたしが、一歩退く。 男が一歩近づいてくる。 な、なに怖いよ‥‥。 「は、ハル‥‥ナオ‥‥」