変わり映えしない、ニュースの内容と元気のないアナウンサー。
本当に朝なのかって感じ。
暗いにもほどがある。
「なぁなぁ、俺なんか視界が真横なんだけど」
このポンコツ兄の元気を分けてあげたいくらいだ。
「じゃあ、あたし時間だから行ってくるね」
ローファーのつま先を床に打ち付けながら、未だパンを頬張るナオを横目にドアに手をかけた。
「あ、じゃ俺も」
そう言ってリビングからハルがカバンを肩にかけながら出てくる。
「え、俺も行く!マナと一緒に行く!!」
ガタガタと音がして何かが割れる音が聞こえたが、無視しよう
そんなこと気にしてたらキリがない。


