「あ、逃げた!追うぞ!!!」 『おおおおぉお!!!』 ギャー!! 後ろから砂埃を立たせながら、目を三角にして走ってくる。 ナオー!ナオー助けてー!!!! こんなことなら、ナオを連れてくるんだった‥‥! あたしは、カバンを抱きかかえながら校舎の裏に出るであろう曲がり角を曲がった。 ―――――どんっ 前を見ていなかったあたしは、見事に誰かとぶつかり尻餅をついた。 「いったたたた‥‥」