ふいに、顔を上げるとケイタと目があった。 ひ、ひどい言われよう‥‥ 「怒った?」 「‥‥おごってない‥‥」 声がガラガラだ 「まぁ、立ったたま落ち着けってのも難しいから‥‥」 「?」 「はい、おいで」 お、おいでって‥‥ 「そこは‥‥」 「ん?」 ケイタが早く、というように膝をぽんぽんと叩く。 つまり、ケイタがあたしに促しているのは椅子に座った自分の膝に乗れということ。