ぎゅっと、ナオの腰に手を回して背中に頬をつけた。


あったかい‥‥


「はいはい。それじゃ、行きますよー」


ブルン、と大きく震えたあとキュッと音を立てて進みだしたバイク。


そこからは、もうすごかった。


まるで、整備がされていないジェットコースターに乗った気分だった。


踊り場のところは、回るたびに振り落とされそうになって何度もハルが助けてくれた。


「はぁはぁはぁ‥‥」


下のフロアについたとき、あたしは視界が歪んで仕方なかった。


「大丈夫、マナちゃん」


「は、吐きそう‥‥」


まじで、リバースしそう‥‥