目隠しで、顔は見えない。


だけど、誰だかわかる。


「ハ‥‥ル‥‥」


コツコツと、床が震える。


「あ、あの‥その、スンマセ‥‥」


あたしの首への手はなくなり、男の震えた声が聞こえた。


「別に、謝って欲しいわけじゃなくて。ナニしてんのって聞いたんだけど」


え、本当に‥‥ハル?


ハルの声って、こんなにも


「あの、マジ‥‥」


「はぁ‥何勝手に触ってんだよ」


冷たかったっけ?