ドアにすがりながら、腕を組む真っ黒な特攻服を着た男。


その顔にはマナの面影が‥‥


「白‥‥龍?」


ボケっと突っ立って何も言えない俺の代わりに、ケイタが呟く。


「今は、黒龍だよ」


ニコリと笑うも目は‥‥笑っていない。


口元を上げただけの、貼り付けたような笑顔。


「さて‥‥」


コツコツと、ブーツの音を立てながら俺にゆっくり近づいて来る。


いつでもベッドから出れるように、シーツに手をかけるレオとケイタ。


「俺のマナ。どこ連れてった」


低く、笑わない黒の瞳に俺は固まってしまった。