驚きで何も言えなかった。


あの短時間で、制圧し終わる手際の良さ。


「すんませんでした。総長‥‥‥俺ら本当足でまといで」


俯く仲間の背中を叩く。


「そんなことはねぇ。今回は俺の私情を挟みすぎたんだ。巻き込んじまって悪かったな」


全員の無事を確認して解散した。


広い倉庫に一人残った俺


ど真ん中にあぐらをかいて座りながら、ただボーッと天井を眺めた。


この世界がこれくらい狭けりゃいいのにな


そしたら、いつだってマナを探せるし


まるで、母親にお気に入りのおもちゃを奪われたような気分だった。


いつになったら、マナはこの手に戻ってくるだろうか