『無茶しないで!!』


『もう、次怪我したら知らないからっ』


って、言いながら塗ってあげてたんだけどな‥


小さく笑って、あたしはナオがまだ起きないことを願った。


その笑顔は、きっと自嘲的な笑みだったと思う。


「怪我なんて、すんな‥‥‥バカ」


話せないことが、こんなにも苦しいだなんて


こんなにももどかしいなんて、知らなかった。


あたしは、部屋に戻ってケータイを開いた。


そこには、大量のナオからのメールと不在着信音。


「あ‥‥うぁ‥‥」


それを見て、また涙が溢れてきた。