空を仰ぐと、星ひとつない空が俺を見下ろしていた。


「行きましょう、下が待ってますよ。"総長"のこと」


「そうだな」


あいつらは、総長としての俺を待っている。


前まではマナが兄としてナオ、俺を待ってくれていた。


けど、喧嘩をしてしまった今俺を待ってくれる人はどこにもいない。


マナに似せたウィッグを手で軽くとかす。


辺りを見回し、走って去って行ったマナを思った。


どこかで変な奴らに絡まれてないかな


マナは本当にかわいくて綺麗だ


だからこそ、変な野郎に絡まれないように周りにガンを飛ばしてきた。


だから、大丈夫だと考えていた。