どうして、自分がしたこともわかんないんだろう。


ナオが怒ってるのは、十中八九あたしのせいなのに。


でも、どう考えたって答えが出るはずもない。


だけど、聞けることなんてできない‥‥


引きずられるようにして、外に着いたとき日はすっかり暮れてしまっていた。


薄暗い外を、ただ無言で歩く私たち。


何かを伝えたいとき、あたしはいつだって握られてる手に力を込めていた。


そうすれば、ナオは気づいてくれてたから。


だけど、今日は手は繋がれていない。


今日のナオは、どうやらあたしの意見を聞いてくれる気はないらしい。


掴まれている腕がそれを語っていた。


それでも、聞いてほしくてあたしは勇気を出してその名を呼んだ。


頭上を飛んでいくカラスの声に負けないように、大きな声で。