目を開けない2人に不安が募る。


嘘だろ、おい‥‥


仮にも2人は幹部。


それなりに強い


だが、その2人と戦ってなお、コイツは無傷だ。


ありえねぇだろ‥っ!


今更になって次元が違うことを思い知らされる。


「足止め用かなんかは知らんが、随分と役に立たねぇ奴を寄越してきたな」


口元に緩い弧を描きながら、白を身に纏ったソイツは言った。


俺は、マナをゆっくり離し背中に隠すようにして前に出た。


ボロボロの2人の見せたくなかったってのもあるが、第一にこんな情けない俺を見てほしくなかった。