腕の中でもぞもぞ動くマナ。


だけど、今はそれどころじゃなかった。


震えそうになる足をどうにか抑え、その迫力に押されないよう自我を保つ。


威圧が半端ねぇ


目を逸らさねぇ様にするだけで精いっぱいだ


いや、違うもう、逸らせねぇんだ‥‥


「"つまらない"だと‥?」


「あぁ、なぁ。ハル」


呼びかけに応じるように出てきた、いつかの金髪。


その両手は、ピクリとも動かない男の襟首を掴んで引きずっていた。


緑の頭と黄色い頭。