「うわっ!!!」
「何その変な声」
なんと黒髪君に二の腕を掴まれグイッと立たされたのだ。
立てたのはいいけど、眠さと怠さと気力がないのか、
「あたし…、歩けない」
「……………嘘でしょ。」
その目といい呆れた顔といいさっきのゆずにソックリだった。
眠気が襲ってきて立ったまま、また壁に寄りかかる。
「ねぇ、レオと瑞希ちゃんって、クラスでも仲いいの?」
「仲いい方なんじゃない?僕には関係ないけど。」
ーーーそうやっぱ仲いいんだ。
たったそれだけなのに、胸が苦しくなる。俯く私を無視して黒髪君は保健室に向かおうとする。
「ちょっと待ってよ!あたし歩けないんだけどっ」
「僕には関係ないよ。自分でどうにかしなよ」
なんて冷たい奴。
いいもん、自分で何とか頑張るもん!
スタスタと行ってしまった黒髪君はほっといて、どうしようか考えた。
ーーーーその結果。
1、地べたを這って行く
2、誰かに電話する
3、このまま寝る
1はあり得ないし、2は誰を呼べばいいか分からない。
3がマシかも、、、。
