気がつくと休み時間になっていた。
ゆずに呼ばれ教室のドアまで行くと、ハル先輩が迎えに来てた。


「えっ、何々?2人でどこ行くの⁇」


ハル先輩に素直に従ったことがなかった私を見て、ゆずが珍しいと興味津々に聞いて来た。


「2人であの教室に行くんだよ。…ね?美月チャン」


意味深にニヤっと笑ったハル先輩を見て、さらに興奮ぎみに食いついてくるゆず。


「2人であの教室ってどの教室?!もしかして空き部屋?!」


まるで返事のようにニコッと笑った。
冗談じゃない。2人でで空き部屋なんか死んでも行くもんか。


「ハル先輩、あんまりからかわないで。ゆずアホなんだから。」


「えぇー!からかってたんですか?!てゆか、アホって酷くない?!」


わーわー騒いでいるゆずにバイバイし、1年の階に向かった。


1年の階に行くと、ハル先輩と居るせいか歩くたびにみんなが振り返ってはこちらを見ていた。


ハル先輩は全然気にしてないようだけど、時々声が頭の中に聞こえて来て


“えっ、あれ3年のハル先輩じゃん!”

“あの2人付き合ってんの?”


少し気分が落ちた。


レオの教室に着くと、教室の奥の方にレオと何人かの男の子が話していた。