凍弥が持ってきてくれたシュガ―を入れずに飲む。
「「あ。」」
傍で見ていた二人が青くなっていく私の顔を見る。
熱いコーヒーのはずなのに、私の顔は青くて、舌を痺れさせる。
「と、叶愛! 無理しちゃだめだよ!」
「…私もブラックがいいの」
私がふるふると震えるマグカップを持っている手を睨むと、空汰君の小さな笑い声が聞こえる。
「じゃあ俺は砂糖入れよっかな」
「え」
そう言って、にこりと微笑んだ空汰君は私の傍にあったシュガ―を手に取りマグカップにいれた。
「叶愛も入れる?」
「…うん」
「じゃあ、はい!」
空汰君は私のマグカップにもシュガ―を入れてくれた。
「…あの」
「俺も甘いのがよかったんだー」
あぁ…この人には全てお見通しなんだ。

