外に出ると星が綺麗に出てて、ついみとれる。
「綺麗…」
「だね」
庭に置いてあるベンチに並んで座る。
「どうしたの?」
「今日渡すつもりだったのに、予定狂っちゃったから♪」
そう言って差し出して来たのは、可愛いピンクのストーンが付いたネックレス。
「うわぁ…」
「誕生日…でしょ?」
「うん」
「大和さんに祝ってもらいたかったかもしれないけど…俺でごめんね?」
空汰君から出てくる名前は今となっては、悲しい思い出の一つ。
1年と少し、彼に尽くしたのも…彼を想ったのも何の意味があったのかなんて分からないけど…。
「全然! 嬉しい…もらっていいの?」
空汰君と出逢うために必要な順序だったから。