可愛い系男子



「今日は叶愛の誕生日だ!!」

「あ…」

「明日、叶愛の荷物を取りに行く。もうあんな家に住ませておけねぇよ」




  勢いよく胸元を離すと大和が地面にたたきつけられる。





「…叶愛、行こう」





 腕を引かれて、公園まで来るとベンチに座らされる。





「…俺、何やってんの…勝手にごめん」

「…」

「マジあり得ねぇよ…叶愛の彼氏なのに…」

「ううん、もう…いいの」





 たぶん…違う、絶対だ。




 絶対に大和とは別れる日がくると思ってた。






「大和はね、今…知ったんだけど…私の会社目当てだったの」

「え?」

「自分でいうのもなんだけど…結構大きな会社の娘で…会社は弟が継ぐんだけど」

「うん、なんとなく雰囲気で伝わるよ」





 お嬢様―って感じだよね、って笑う空汰君。